男性女性関係なく陰部(デリケートゾーン)の痒みに悩んでいる方がチラホラいらっしゃるようです。
女性はデリケートゾーンと呼んでいるようです。
皮膚科に行って薬を処方されても完治せず再発するということがあります。
原因は様々で結局市販薬でも治らないという方も多いのではないでしょうか。
原因は色々言われていますが
ケジラミ、カンジタ、陰部掻痒症、いんきんたむしなどなど・・・。
市販薬ってやっぱりそんなに効かないので皮膚科や婦人科に行かれる方も多いでしょう。
陰部には肝経が流れている
男女ともに陰部には厥陰肝経という経絡が流れています。
沢田流聞書 鍼灸真髄にも
「生殖器やヒステリーは皆肝経に属します。肝経の鬱血を除けばなほります。」
という文が見られます。
何らかの原因で、肝経に熱が波及したり鬱血が起こったときに陰部に痒みが出ることがあるのです。
ツボの無い経絡がある
専門学校の教科書には経穴(けいけつ=ツボ)がある経絡しか習わないことが多いのですが、厥陰肝経は体の内部を通り経穴の無い経絡が頭頂部まで流れています。
もちろん他の経絡も同様に経穴が無い経絡があちこちに流れていますし、他の経絡と連絡を取りあっています。
図を見ていただくとわかりやすいかと思いますが、厥陰肝経は陰部を通っています。
肝経の経血(ツボ)だけを治療点としても治りませんが、他の経絡と合わせて治療することで陰部の痒みは改善されます。
上図:図解十四経発揮 単行本 本間 祥白 (著)より引用
東洋医学的に考えると
東洋医学的に経絡の働きや流れを考えると、肝経に症状が出ているということは、肝経に熱が多いということになります。
WHO/WPRO標準経穴部位 日本語公式版より抜粋
その熱はどこから来るかというと飲食物が原因であることが多いです。
暴飲暴食か過食によってできた胃熱が少陽胆経に波及して、その表裏関係の厥陰肝経に影響を及ぼし「陰部の痒み」という形で現れているということです。
食べ物を消化・吸収する際に胃に熱を持ちますが、陽明胃経から少陽胆経に熱が波及して、胆経と表裏関係の肝経にまで熱が波及すると陰部や生殖器に不具合が出ます。
もちろん直接肝経に熱を生む場合もあります。
例えば、暴飲暴食ではなくても、肉の食べ過ぎや砂糖・小麦粉の摂りすぎ、または精神的なストレスや飲酒、薬の服用などで肝臓に負担がかかり熱がこもったときにも現れやすくなります。
治療方針
食欲を低下させながら胃熱を取ること、肝熱を取ること、気血の流れを改善して熱の分散を図ることなどで改善していきます。
数回の治療で改善を実感していただけると思いますが、食事や生活習慣の改善は必要です。
薬では改善されない場合は鍼灸治療を試してみてください。
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