肩こり、腰痛などの慢性的な痛みだけでなく、様々な症状や疾患についてお声を頂いております
ぎっくり腰
急性の腰痛(俗に言うぎっくり腰)の患者さんでした。 実は急性腰痛というのは筋肉の緊張が末期になって目に見えないレベルで肉離れのような状態になったと考えればわかりやすいです。
しかし、腰痛にも色々あります。 癌の転移による痛み、腰椎という骨がずれる「滑り症」、 骨がつぶれるように骨折する「圧迫骨折」、 骨の一部が避けるように骨折する「分離症」など。 腰が痛いからと安易に判断するのはやめましょう。 また、腰の痛みが和らいできた患者さんには、 腰痛予防体操をお教えしています。 自分の筋肉で腰を支えられるようになれば、再発は防げます。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
この患者様は学生時代にバセドウ病になって病院で薬を処方されたのですが、副作用がでて血管炎や急速進行性糸球体腎炎になられたそうです。そういった理由で薬による治療が続けられなくなりました。そして鍼灸治療を紹介されて1年ほどで治ったそうです。ところが社会人になってから再発されました。
前回の経験から鍼灸院を探されて当院に来られました。食生活の改善も相談させていただき、治療を始めてから10ヶ月ほどで血液検査の数値が正常になりました。
食べ過ぎてはいけない飲食物に、アルコール、唐辛子、コーヒーなどのカフェインを含むもの、いずれも交感神経を刺刺激して、高くなっている代謝をさらに高めてしまいます。また、食品添加物の多いものやストレスも肝臓に負担をかけますのでよくありません。
肝臓での処理に負担がかかると、その際に出来た熱を分散するために沢山血液を送らなければならなくなり、結果的に動悸が激しくなります。
西洋医学的には薬物療法か、手術で甲状腺の一部と切り取って機能を低下させるか、あるいはアイソトープ(放射性同位体)を使って甲状腺を潰してしまい働きを抑えることになります。
アイソトープ療法は、放射性ヨウ素剤をのんで、甲状腺を“放射線で焼き”、機能を低下させる方法です。
手術やアイソトープ療法を使う場合は、橋本病(甲状腺機能低下症)になる可能性が高いので、甲状腺ホルモン剤を一生涯飲み続けなくてはならなくなります。
手術やアイソトープ療法は最後の手段と考えて鍼灸治療に取り組んでいただければ幸いです。
バセドウ病は無治療で放置すると、心房細動や心筋障害をおこして、ときに心不全を起こし命に関わる病ですから、早めに対処することが必要です。
甲状腺機能低下症(橋本病)・胆のう炎
この患者様は以前に胆嚢炎(たんのうえん)を患われていて、いくつか病院をまわられて検査をされ、お薬を服用されていました。
いつも体がだるく朝に起きるのが辛いということで病院に行かれ、後の血液検査で数値の異常あり甲状腺機能低下症という病状がわかったそうです。
この患者様は諸事情でなかなか通院できないということでしたので、1回の鍼灸治療の後に自宅でお灸をするようにお勧めしました。
自宅でお灸をするというのも結構面倒くさいものだと思います。しかしながらきちんと治して元気になりたい、というご自身の決意によって努力をされきちんと治りました。
どうして治ったのか、お医者様も不思議がられたそうです。おそらくは精神的なストレスと外は非常に暑く仕事場はエアコンのせいで非常に寒いという肉体的なストレスとの両方が原因で代謝機能に乱れが生じ、甲状腺機能低下症になられたのだと思います。
また、東洋医学的に考えると、甲状腺の機能が低下したために代謝をあげようと体が頑張った結果、肝の熱が胆に波及し、胆嚢炎を引き起こしたのだと思われます。
生理不順(月経不順)
この方はアンケート用紙にあるように4ヶ月間も生理(月経)無かったのに、治療を始めて2ヶ月程で始まったそうです。
働きながら家事・育児とお忙しいのでツボをお教えして自宅灸を頑張ってもらいました。仕事や家事・育児のストレスから月経不順となられる方が多いようです。
また、この方は産婦人科の医師に相談されてもきちんと取りあってくれなかったそうです。ホルモン剤を服用しなくても鍼灸で適切に治療すれば、月経周期は整ってきます。
生理不順(月経不順)
今回ご感想を頂いた患者様は生理不順(月経不順)がひどく、ホルモン剤を服用すると月経があるが、やめると止まってしまうという方でした。薬に頼ってばかりは不安なので、ということで当院に来られました。
この方は職場でのストレスが大きい上に、帰宅時間も遅く食事や睡眠の不具合もありながら、家事も一生懸命頑張る方であり、肩凝りや頭痛もひどい状態でした。そういったストレスが原因で内臓不調になり生理不順(月経不順)になられたと考えています。
治療を始めてから約50日、約40日、約30日という風に月経の間隔が従来の日数に戻ってきました。ホルモン剤を服用せずに生理不順が治ったので大変喜んで頂けました。
肩こり、腰痛
この患者様は、仕事のストレスとがあり、元々胃が弱い方ですので、
それらの影響で肩凝り、腰痛になっていたと考えています。
以前に内臓の調子が背部に出るというお話をしました。
(当然ですが内臓の調子は、腹部や手足のツボにも現れます)
ストレスから来る胃腸の調子の悪さから肩凝りや腰痛になっていらっしゃいますので、根本原因である胃腸の調子を整えることで肩凝りや腰痛を治していきます。肩や腰だけ鍼治療をしたとしても、その場で少し楽になることはあります。
しかし、根本が治らなければすぐに元に戻ってしまいます。鍼治療は初めてだということでしたが、旅行前に腰痛を発症されて治療をし、旅行中は問題なく過ごす事が出来たと喜んで頂けました。
帯状疱疹
ご家族が病気になり、そのお世話で心身疲労が重なり顔面部から頭部にかけて帯状疱疹を発症されました。また同時に肩や首のひどい凝りがおきて、目の奥にも重い痛みがおきていました。
当院に来られる前に皮膚科に行かれて薬を処方されたのですが、その副作用が強すぎて食事を摂ることだけでなく水さえも飲めない状態になりました。
帯状疱疹の原因となるものはヘルペスウィルスで、一般の方にも潜伏して存在していることが多いです。普段は免疫力があるので抑えておくことが出来ますが、精神的・肉体的疲労が重なり免疫力が低下するとヘルペスウィルスの活動が活発となり、皮膚に痛みや かゆみを伴う発疹が出来ます。一般的に感覚神経に沿って発疹ができます。きちんと治らず後遺症として感覚が麻痺したり、触れるだけで酷い痛みが出るような 症状が残ったりするのでやっかいです。
帯状疱疹が起きている”患部を囲むように鍼を刺す治療方法”があるようですが、当院では手足や背部の経穴(ツボ)を使って内臓の働きを整えることによって、免疫力を戻していくように治療します。
鍼灸治療の説明で、「免疫力を高める」という表現が見受けられますが、正確に表すと「免疫力を正常に戻す」ということになるかと思います。なんらかの原因で「免疫力が低下した」のであれば、「免疫力を戻してあげる」ことによって症状がおさまるということです。
痛いところに鍼を刺すのは患者さんにとっても辛いことですし、今回のように顔に発症した場合、鍼治療で内出血したら美容上も問題かと思います。かゆみや痛みを軽減する経穴も使いながら治療をして凡そ一ヶ月で緩解されました。帯状疱疹だけでなく首や肩の凝りも、目の奥のズーンとくるような痛みも同時になくなりました。
帯状疱疹の治療だけではなく、一般の疾患についても同様なのですが、免疫力が低下したために病気になる場合があり、通常の体であれば発症しないような病気も心身のストレスで病気になります。
当院では東洋医学に則ってツボ(経穴)を刺激し内臓の調子を整えていくことで、免疫力を健康な状態まで回復させるようにしています。患者様には大変喜んで頂けて私も嬉しく思います。