料理の勉強もします
胃腸の弱い方への食事例
私は「人の体は食べ物から出来ている」という考えが根本にあるので、病気にならないように生きるには食事を無視できないと思っています。
鍼灸治療は五臓六腑の状態を良くすることで表に出てくる病気や症状を改善する方法ですが、鍼灸治療だけでなく毎日とっている食事からも心身を改善できないかと考えて料理教室に通っています。
生活習慣病とは
がん、心臓病、脳卒中などはかつて「成人病」と呼ばれた病気の代表として皆さんよくご存知だと思います。
現在では糖尿病、高血圧症、動脈硬化などと合わせ、中年や高齢者といった年配の方だけでなく30歳代ぐらいの若い世代にもよく見られるようになってきました。そういう理由から「生活習慣病」と呼ばれています。
こうした生活習慣病には、食事、喫煙、飲酒、運動、休養などが深く関係していると言われています。
どうして病気になるのか
ところで「新陳代謝」という言葉や「デトックス」という言葉をご存知でしょう。
「新陳代謝」とは、古い細胞が死滅して新しい細胞が出来てきて、身体全体をより良い状態に維持しようとする働きです。
例えば古い皮膚がはがれ垢になったり、髪の毛が抜けたりしますし、骨さえも新しく生まれ変わっています。
これが「新陳代謝」と言われる働きです。
また、健康維持に不要なものは便や汗として体外に出します。これが「デトックス＝毒出し」です。
つまり生物の一種である人間は、食事を通じて身体を健康に維持しいているわけです。
しかし「新陳代謝」がうまく働かないとか、「デトックス」がうまくいかない（便秘だとか頻尿だとか汗をかけない）と病気になるというわけです。
胃腸が弱いと代謝も毒だしもダメになる
そこで、いつもお世話になっている料理研究家の先生の教室に行ってきました。
先生のテーマは「あなたのための養生食となる薬膳」を作るということです。
先生はメディカルハーブ、マクロビオテック、薬膳＆東洋医学、raw food と発酵、アーユルベーダ、中医学というような、食事のみならず「どうすれば健康な生活を送ることができるか」ということを、様々な視点から研究されました。そして、マクロビオテックでもロー・フードでも全てを網羅できるわけではない、という結論に行き着き、先生独自の観点から材料を組み合わせ調理するようになられました。
ところが胃腸が弱ければ食べ物を消化することが出来ませんし、毒だしすることも出来ません。
ですからまず「胃腸が弱い人」ということを念頭に置いて、季節や各人の体調に合わせて食材を選び調理するということに至ったわけです。
オーダーメードの料理
様々な料理の勉強をされた先生の方法は少し特殊です。食材の選び方は中医学的に、調理の方法はマクロビオティック的に行ないます。
それは、食べる人の体調を考慮して食事によって体の不調を改善し健康を維持しようということです。
ですから、今回は使いませんでしたが、必要とあれば肉や乳製品も使います。ただし消化できなければただの毒にしかなりません。
そこで先生は研究を重ね、必要最低限度の栄養をどのように調理すればちゃんとした栄養（東洋医学でいう気血）になるか、ということを突き詰めていかれたのです。
胃腸の弱い方への食事
わかりやすく言えば今回のテーマは「胃腸の弱い方への食事」と私は解釈しています。
胃腸の弱い人が消化しやすく、季節や体調に合わせて食事ができ、きちんと栄養を吸収して毒だしできれば健康になれると思います。
もし「栄養が必要だ」と言って無理やり肉を食べても消化不良を起こし便秘になるだけでしょう。
そして美味しくなければ良い食事方法も続きません。そこで化学調味料は使わず素材のうま味を十二分に引きだし、塩や醤油といったシンプルな調味料で味付けをするので、飽きることなく食べることが出来ます。胃腸の弱い方にはうってつけだと思います。
中と外から健康に
鍼灸治療は外から鍼や灸でツボに刺激を与えて内臓の調子を整え健康になってもらう方法、つまり体の外からのアプローチです。
先生の料理は食事を通じて健康になってもらう方法、つまり体の中からのアプローチです。
外からのアプローチと中からのアプローチで人が健康になれたら最高だと思うのです。
胃腸が弱いから元気が出ないし何を食べたら良いかわからない、というような方は是非先生から料理を習っていただきたいと思います。
お世話になっている先生
最後になりましたがお世話になっている先生のご紹介をさせて頂きます。
善甫眞由子（ぜんぽまゆこ）先生
先生は中医学の勉強をされて中医師の国際免許を取得された方です。
以下はブログのプロフィールからの抜粋です。
「正食協会で講師を５年勤めた後（初級・中級料理コース・手当法・マクロビオティック基礎講座担当）、薬膳＋αのちょっとマニアな料理教室を大阪で開催中。国際中医師・国際薬膳師・ローフードマイスター１級」
参照ページ：「あなたのための養生食となる薬膳」を作る研究会
養生薬膳料理研究会
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