ぎっくり腰の患者さんが来られました

enquéte-2460歳の男性で定年退職後自宅で余生を過ごされている方です。

朝起きてから前かがみになったところ腰に痛みが走ったそうです。
夜寝ている間は血液があまり流れていませんから、起床時には筋肉も硬くなっています。
ですから午前中に腰を傷める人は多いです。

なんとか歩ける状態で来院されましたが、歩けなければ往診に行く予定でした。
東灘区にお住まいですが、家族の運転で自家用車を使って来られました。

以下がアンケート用紙に書いて頂いた内容です。

アンケート内容

来院時の症状について
ぎっくり腰

施術後の感想や治療を受けて感じたこと・変化のあった点など
・いたみが早く引いた
・体全体が軽くなった感じがする
・日常生活についてのアドバイスが役立つと思う

牽引という治療について考える

以前から腰痛や腰の重だるさを感じていたそうで、整形外科に通われていて、首と腰の牽引治療を受けられていたようです。
しかしながらぎっくり腰になってしまいました。

牽引治療を行なっても腰痛は治りません。
なぜならば、まず第一に硬くなっている筋肉をいくら引っ張っても伸びません。辛いだけです。
筋肉が柔らかければ伸びるでしょう。しかし硬くなっているから重だるさを感じるわけです。
硬い筋肉をむりやり引っ張っても伸びる事はありませんし、無理やり伸ばすと筋肉が断裂する危険性もありますし、筋肉が付着している骨が折れるかもしれません。

次に腰痛の原因は姿勢だとか腰の筋肉が原因ではありません
東洋医学・鍼灸治療では、内臓の働きの不調だと考えます。
ですから内臓の名前がついた経絡上にある経穴(ツボ)に鍼を打つことで腰の緊張が取れるのです。
外部から力を加えても治りませんし、局所的に腰だけ治療しても良くはなりません。

普段から腰痛をもたれている患者さんでも、手足に鍼を打つだけで腰の筋肉の緊張は緩みます。
整形外科で牽引治療をされることが多いようですが、それで治っていればぎっくり腰にはなっていなかったはずです。

鍼灸治療は心身全体をみて根本原因を探します

鍼灸治療においては、腰痛を姿勢だとか筋力低下だとは考えません。
体全体を見て治療をするから良い結果が出るのです。

精神的な影響も腰痛を引き起こすことがありますし、飲食不摂生でも腰痛を起こします。
運動不足も間接的に原因となりえますし、気候や生活環境も要因となりえます。

そういった様々な事柄を考慮にいれなければ根本治療はできませんし、治療結果をだすことは出来ません。

腰のヘルニアや首のヘルニアも同じ

時々首のヘルニアが原因で指先に痺れが出る人や、腰のヘルニアが原因で太ももに痺れや足の裏に違和感が出るという人が来られますが、この場合も同じで、首だけ、腰だけ治療しても良くなりません。
やはり全体をみて治療する必要があります。

この方の治療は2回で終わりました

最初来院された時は寝返りが打てなかったそうですが、1回目の治療で寝返りがうてるようになりました。
2回目の治療で普通に歩けますし、普通の生活も問題なく過ごせるようになりました。
再発しないように食事と生活習慣のアドバイスもさせて頂きました。

痛みは体の悲鳴

肩が痛いとか腰が痛いというのは体の悲鳴です。
体の動きがスムーズではないとか、体がだるいとか、頭痛がするとか食欲が低下しているとか、体は様々な信号を発しています。

痛みという信号を消去してしまうと根本が治っていないので再発するか、あるいはもっと重い病気になる危険性もあります。
体の声を聞けるように、聞くように普段から気をつけてください。

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