主訴は腰痛でしたが両脚が張っていました
先日来られた患者さんは腰痛が主訴だったのですが、両脚を見ると膝から下の筋肉が固くなりガチガチに張っていました。
正確に表現すると筋肉が固くなり盛り上がるような状態だったということです。
該当するところは丁度スネの横にある部分です。ここには「胃の経絡」が流れています。
治療する上で大切な経穴(ツボ)がいくつかあるのですが、この筋肉が固くなっているということは胃腸にかなりの負担がかかっているということの現れです。
背中も確認すると、やはり胃の経穴(ツボ)の辺りが張って盛り上がっていました。
背中の反応も先の胃の不調を裏付けるものです。
整形外科に見放されたそうです
腰に痛みを覚えたらまず整形外科に行かれると思います。この方もそうでした。
しかし、整形外科や整骨院にいっても腰痛が治らず、整形外科の医師には「毎日腰痛体操をしておくしかない。一生腰痛とつきあわないといけない。」と言われたそうです。
それはあまりにも可哀想すぎます・・・。
きちんと原因を追及して然るべき処置をすれば改善されます。
無理な食事による胃のもたれ
「お腹が空いてないのに無理やり食べていませんか?」と質問すると、案の定、
「食べなければいけないと思って(無理やり朝食を)食べています・・・。」という返事でした。
問診票でも帰宅が夜遅く布団に入るのも1時を過ぎていると書かれています。
晩ご飯が遅いのにもかかわらず、朝食を無理やり食べていたそうです。
それで毎日胃がもたれた状態が続いていたようです。
1日3食べなければならない、という考えに捕らわれすぎているのでしょう。
真面目な方でしたから仕方ないと思いますが、無理に食べる必要はありません。
1日2食でもかまいませんし、1日1食で生活されている方もいらっしゃいます。
「朝食を食べるのが辛かったら無理に食べなくてもいいですよ」と伝え、「朝食を抜いたとして、昼食前にお腹が空くのであれば、小さなおにぎりを作って持っていってみたらどうですか」と話をしました。
体中にツボがあり反応が現れます
体中に内臓と関連した経穴(ツボ)があるのですから、胃腸に不具合があると、このように表面に現れてきます。
以前のブログの「背中は嘘がつけない」や「右の肩こり、左の肩こり」を参考にしてください。
だからといって張っている筋肉に鍼を打てば良いというものではありません。
体全体の調子を整うように適切な経穴に鍼を打ちます。
症状や病気の根本を治そうとすると局所治療・対処療法ではなく全体治療が大切ですし、それが西洋医学と異なる東洋医学独特の考え方なのです。
治療を終えると腰痛は治りました
治療前には問診や動作のテストをしますが、ベッドに座ってもらって腰をひねる時が痛みが現れるということでした。
もちろん舌診、脈診、腹診などをするのですが、元気がない状態だということがわかりますし、お腹を触ってみてもあちこちに痛みや緊張がありました。
治療後はそういった状態も緩和され、腰をひねる動作をしても痛みがなくなったということで治療を終えました。
腰痛の原因はいろいろ
この患者さんは、食事をむりやり食べていたので胃腸の負担が大きく、その反応が腰や背中の筋肉が張るという症状として現れ、それが腰痛の大きな原因だと思われます。
また、普段の食事も肉が多く野菜が少ないために便秘気味だったことも腰痛の原因となっています。
それから甘い物好きなので、糖反射が起こり胃腸の動きが悪くなっていることも関係していると考えられます。
腰痛の原因はいろいろあり、食べ過ぎ飲み過ぎだったり運動不足だったり、ストレスや睡眠不足でも起こります。
他にも腎臓結石や婦人科疾患、骨や関節の異常でも腰痛になりますし、癌の転移でも腰痛になりますから、素人判断せずに最初に医師の診断を仰ぐのが良いと思います。
生活改善が大切です
治療院を出られる前に、食事だけでなく生活面で必要なことをお伝えしておきました。
患者さんがご自分で出来ることをしていただければ大きな病気にはなりません。
もちろん仕事が忙しいとか残業が続いたとか、おつき合いで飲み会が多かったという時は体調不良になります。
そういうときは我慢せず早めに治療することをお勧めしますが、普段から気をつけて生活をしていれば、ストレスに対応できる元気があると思います。
患者さんにとって耳の痛い話をすることもありますが、出来るだけ多くの方に元気でいて欲しいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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