土用は夏だけではありません
本当は各季節の間ごとに土用があります。今は春と夏の間の土用です。
「土用」とは「土旺用事」の略のことで、五行説による季節の割り振りで四季に配当されなかった「土」の支配する時期として、各季節の末18日ないし19日間を示しています。
四季と木火土金水を五行説に則って割り振ると、春は木、夏は火、秋は金、冬は水、となります。
土は土用あるいは長夏として表現され、夏と秋の間にあたります。
夏から秋への移行時期は疲労がたまりやすいですし、一番気をつけなければならない、という考えが根底にあると思います。
土は脾胃にあたる
陰陽五行論で言えば「土」は脾胃に該当します。
（脾については諸説ありますが、膵臓と考えられていることが多いようです。
しかし、ただ「脾」として捉えて、脾胃で消化器全体の働きと考えた方が受け入れやすいと思います。）
「土」は緩衝作用を意味していて、急激な変化を穏やかにしていく働きを表しています。
そういうわけで季節の変化がある時に、土用という時間をもうけて体に負担をかけないようにするような知恵が生きているのです。
それはつまり、季節が変わる時期は、「脾胃に負担のかかるようにしてはいけない」ということになるのです。
ですから、夏の土用も当然ですが、今の時期も夏を迎えるための大事な時期ですから、脾胃をいたわって暴飲暴食をしないようにした方が良いのです。
また、イライラすると木の気が旺盛になって土（脾胃＝消化器全体）を傷めます。
ですから穏やかな気持ちで過ごすことも大切です。
ゴールデンウィークが春の土用
2015年で言えば、4月17日〜5月5日あたりまでの期間です。
ゴールデンウィークはあちこち旅行に行かれる方も多いと思います。
手足を動かして歩くことが健康の為にも、胃腸のためにも良いですが、暴飲暴食してしまうと免疫力が低下し、夏風邪をひきやすい体になります。
もしそうなると梅雨の時期に体調を崩しやすいことになるでしょうから、くれぐれもお気をつけ下さい。
今年の丑の日は7月24日（金）
夏の土用は7月20日〜8月7日になります。
そして土用の丑の日は、7月24日になります。
本来ならば、土用の期間が18あるいは19日間ですので、丑の日が2回ある年もあります。
そのような場合は「一の丑」「二の丑」と言うそうです。
しかし「土用丑の日」といった場合は、一般的に「一の丑」を指すようです。
なぜ夏の土用の丑の日に鰻を食べるかは諸説あって、正解はわかりません。
陰陽五行論から考えると脂ののった鰻を食べるのは胃腸に負担がかかるので食べない方が良いと思います。
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