少し前の話になりますが、アンジェリーナ・ジョリーという有名な女優が乳腺を切除して再建手術をするというニュースを見聞きして驚きました。母親が遺伝子上の問題があって乳がんが元で亡くなられ、自分にもその危険性があるから、ということで手術をされたそうです。
以前、私の妻が乳がんの疑いがあったこともあって自分なりに書籍を買いあさり勉強したこともありました。その際に手に入れたのが「乳がんと牛乳」(ジェイン・プラント著・佐藤章夫 (翻訳) )という本でした。
購入先のAmazonに著者とその書籍の内容紹介があるので、引用させて頂きます。
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【著者について】
ジェイン・プラント
Jane Plant
1945年 イギリスに生まれる。
1967年 リバプール大学卒業(地質学専攻)
1968年 英国地質調査研究所・研究員
1973年 博士(PhD.レスター大学)
1997年 大英帝国勲章(CBE、Commander of the British Empire)
1999年 Lord Lloyd of Kilgerran 賞
2001年 インペリアル大学教授(地球化学)
2005年 英国王立医学協会(Royal Society of Medicine)
終身会員
本書以外に、プラント教授は、前立腺がん、骨粗鬆症、ストレスなどに関する数冊の医学関連の書物を著わしている。
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【内容紹介】
●世界15か国で翻訳された、400万部のベストセラー。
●乳がん発症 → 乳房切除 → 5年後に転移 → 2週間後に再々転移 → 放射線療法 → リンパ節に3度目の転移 → 放射線による卵巣摘除 → リンパ節に再度、鶏卵半分ほどの大きさのがん発症 → 牛乳・乳製品・乳牛肉の摂取をやめる → リンパ節のがんが小さくなり消滅 → 15年間一度も再発なし。
……以上が、42歳で乳がんになったプラント教授の乳がんの歩みである。たたいても、たたいても、消えないがんにおびえながら、プラント教授は、自分がなぜ乳がんになったのかを調べ始める。
●プラント教授は、最初に乳がんになったあと、ブリストル・ダイエットという有名ながんの食事療法を取り入れた。これは、油・動物性食品・塩分・カフェインなどをとらず、野菜や果物、ヨーグルトなどを多くとるという食事療法であった。しかし再発! 余命は長くないと、医者からも告げられる。……愕然とするプラント教授は、それでもあきらめなかった。学術論文を読みあさり、まさに命がけで研究を続ける。そしてついに、プラント教授は乳がんの真犯人を探り当てた。それから15年。プラント教授の乳がんは一度も再発していない。
●プラント教授が本書でその研究を発表したとき、多くの科学者がこれを批判した。だが、一人としてプラント教授の説をくつがえすことはできなかった。やがてプラント教授は、医学の発展に貢献したとして英国王立医学協会の終身会員となる。そしてもちろん、いまも元気で活躍を続けている。
──私が乳がんになる2年前に、このような本が出ていたら、私が乳がんになることはなかったであろう。──ジェイン・プラント。
内容(「BOOK」データベースより)
まさか、そんなことが…、驚愕の真実。乳がん、前立腺がんの原因は牛乳だった。転移4回の進行性乳がんに侵されながら、乳がんの原因を探り続け、著者はついに真犯人を発見した。それから15年、彼女の乳がんは一度も再発していない。乳がん・前立腺がんは克服できる。
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私の鍼灸治療の師匠のところへ、乳がん患者の方が来られたそうです。乳がん発症後、肝臓や腹部へと転移していったという話でした。師匠の治療方法だと通常の病気は治り心身全体が元気になるのですが、安易にがん患者の方にその治療方法を施すとがん細胞も活性化してしまうため、うかつには使えないということでした。
抗がん剤とは全く逆の作用です。抗がん剤はがん細胞を叩くと同時に健康な細胞も叩いてしまうため、副作用で食欲は低下し、かなり体力を消耗します。健康な細胞が薬に負ける例としては脱毛が分かりやすいでしょう。
ご存知の方は少ないかもしれませんが、今の医学での一般論として「健康な人間でもがん細胞は生まれる」ということになっています。細胞分裂をする際に遺伝子のコピーを間違えることがあるからだそうです。
しかしながら、心身の健康な人は免疫機能のおかげで、それらの間違ってでき上がった細胞は、自分の体にある免疫細胞によって食べられて無くなってしまいます。
ところで、牛乳に含まれているものは、カルシウム以外にも高脂肪・高たんぱく質が含まれている上に、子牛を成長させるためのホルモンが多く含まれています。皆さんは犬や猫、豚や馬の乳は飲みますか!?どうして牛の乳だけ飲むのでしょうか。
中国において乳がんは俗に「富貴婦病=お金持ちの女性の病気」と言われていたそうです。これは、開放経済前の中国では、お金持ちだけが「香港食」を食べる事が出来たからだそうです。そのころ中国人は、アイスクリームやチョコレート、スパゲッティ、フェタチーズ(山羊や羊のチーズ)まで西洋風の食品を全て「香港食」と呼んでいたそうで、これらの食品は当時イギリス植民地であった香港でしか手に入らなかったからだそうです。
牛乳にはカリウム、カルシウム、リン、ナイアシン、たんぱく質などが人間の母乳に比べて非常に高い割合で含まれていて、子どもの体にとっては腎臓や肝臓に大きな負担になります。
一方、「病気にならない生き方」(新谷弘実著)という書籍にも「ヨーグルトを食べている人の腸は汚れている。」と書かれています。新谷氏は、米国アルバート・アインシュタイン医科大学外科教授で、胃腸内視鏡学のパイオニアとして活躍され、日米で30万例以上の検査と9万例以上のポリープ切除をされてきたそうです。それだけ数多くの患者さんの腸内を見てきた方ですから間違いないでしょう。
たんぱく質は、それが植物由来のものであっても、消化が悪いのです。消化とは食べ物を腸で吸収できる形に小さくすることですので、たんぱく質の消化は大変エネルギーが要る作業であるということです。例えば焼き肉を食べた後は胃もたれになりやすいということからもわかるでしょう。消化された栄養素を更に体に必要な形に合成しなければならず、これも肝臓には負担になります。また、肉ばかり食べている人が痛風になるのも、たんぱく質から過剰にとった窒素を処理できず、体の中に結晶として溜まり、重力に引っ張られて足の親指の付け根に集まる事で痛みが出るので、たんぱく質だけ過剰に摂取する事は健康には良くないのです。
たんぱく質を全く取らなければ栄養失調になってしまいますが、取り過ぎると病気の原因となるということです。また、日本人は乳糖という成分をうまく処理できない腸になっているので、牛乳を飲んで下痢をする人も多いのです。
私の師匠の所に来られているがん患者の方も、牛乳はもちろん乳製品やチョコレート等の菓子類、喫煙・飲酒と”普通”の食生活をされてきました。治療中も誘惑に負けてちょっとでもチョコレートを食べたりして不摂生をすると症状が悪化するそうです。それだけ敏感な体になっているということでしょう。
また、下記のようなニュースがありましたが、遺伝的に問題があるのであれば、尚更の事、発癌させないように飲食物に気を使うことが発症率を下げる事になるのではないでしょうか。
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今年5月、米国の女優アンジェリーナ・ジョリー氏が、乳癌予防のために乳房を切除したと公表し、世界の注目を集めた。同氏は、BRCA1遺伝子の変異を有する、いわゆる遺伝性乳癌・卵巣癌症候群(HBOC)の一人だという。
BRCA1は、BRCA2とともに、最も研究が進んだ遺伝子の一つだ。これらの遺伝子変異を有する場合、乳癌や卵巣癌を発症する危険性が高いことが知られている。国内における疫学研究から、日本人も欧米人とほぼ同様の割合でこの遺伝子変異を有することが明らかになっており、日本人乳癌の20人に1人は遺伝性の癌といわれている。
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小さな頃から普通に飲んでいる牛乳ですが、当たり前のことに意外と問題が潜んでいます。このブログの内容に疑問を持たれた方は是非、「乳がんと牛乳」やその他の書籍を自分で読んで考えてみることをお勧めします。
【参考資料】
「乳がんと牛乳 – がん細胞はなぜ消えたのか」ジェイン・プラント(著)佐藤章夫 (翻訳)
「病気にならない生き方」新谷弘実(著)
「まだ、肉を食べているのですか」ハワード・F・ライマン、グレン・マーザー(著)船瀬俊介(訳)
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「病気にならない生き方」の著者について
ニューヨークに在住する、米国ナンバーワンの胃腸内視鏡外科医。世界で初めて、新谷式と呼ばれる大腸内視鏡の挿入法を考案し、開腹手術することなく大腸内視鏡によるポリープ切除に成功し、医学界に大きく貢献する。日米でおよそ30万例の胃腸内視鏡検査と9万例以上のポリープ切除術を行っている、この分野の世界的権威。米国ではダスティン・ホフマン、スティング、ロック・ハドソンらを診療。日本でも、中曽根康弘氏、渡邉恒雄氏、江崎玲於奈氏、野村克也氏、牛尾治朗氏、竹下景子氏、津川雅彦氏など、各界の名だたる人たちから、厚い信頼を得ている。
1935年、福岡県生まれ。順天堂大学医学部卒業後、渡米し、胃腸内視鏡学のパイオニアとして活躍。現在、アルバート・アインシュタイン医科大学外科教授およびベス・イスラエル病院内視鏡部長。
98年に刊行した『胃腸は語る』(弘文堂)はロング・ベストセラーとなり、いまなお売れつづけている。
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